2020年8月27日木曜日

#MEDICALDETOX 第7章 天才としての素質を伸ばす



 

歴史上の天才と考えられている男女の基本的思考プロセスや言動などを究明するために研究が行われ、彼らの多くはごく平均的知能もしくは平均よりわずかに高い知能の持ち主と言うことが判明した。彼らはいわゆるアインシュタイン的な“天才”ではなかったのである。

 

ただ、彼らには全員共通した3つの習性が見られた。幸いにも、これらの習性は身に着けることが可能である。あなたはこれらの習性を実践するにつれて、ますます“知的”になれるのである。3つの天才の習性を身に着けよう。そうすれば、創造的思考と問題解決においてあなたは天才になれる。

 

集中力

最初に、天才たちはひとつの事に一心(シングル・マインド)に100パーセント集中し、集中力を妨げる邪魔な事を排除する能力を発達させた。これを集中的精神パワー(CMP, concentrated mind power)とよぶ事があり、優れた創造的打開策や業績を伴うとされている。シングル・マインド・コンセントレーションは“シングル・ハンドリング”とも言われ、重要な目標やタイムマネジメント、任務の遂行などすべての創造的な事柄の達成に必須である。

 

残念ながら、現在、多くの人は様々な障害に気をそらされ続けている。新しい電子メールのメッセージは常に音をたて、スマートフォンや固定電話はなり続け、メッセージはノンストップで入ってくる。加えて人々は職場で互いに仕事を中断させ、邪魔し合っている。「職場では仕事ができない」と皆が言うのである。

 

シングル・マインドで集中することを身につけるためには、そういった障害がなく、気そらさずに仕事ができるようなある一定の連続した時間を作る事が必要である。

 

創造力や集中力にとって不可欠であるタイムマネジメントの最も重要な原則は、おそらく、“物事を止める”ことだ。毎日ある一定の時間帯は、すべてのテクノロジーを断ち、静寂の空間をつくるのである。バケツ一杯の水に沈むように、気持ちを落ち着かせるため一定の時間が必要である(30分、60分、もしくは90分など)。その時初めて、明確で効果的に考える事ができるのである。

 

ラフな関係性を見つける

天才の2番目の資質は、ラフな関係性、全体像をとらえる能力である。天才は先入観がなく、柔軟で、子供のように純粋にあらゆる方法を考える。

 

あなたの仕事や自分自身を有機系システムの一部として見つめてみよう。それぞれの細かな事があなたの周りのすべてに影響を与えると考えるのだ。ある出来事を個々に独立したものと捉えるのではなく、その出来事に通じるすべての事やその後に続く可能性のあるすべての事を見つめるのである。状況を全体像の一部として考え、異なるすべての相互関係を考察するのである。

 

特別な説明や問題解決に執着し、心をとらわれるのは避けよう。創造的思考にブレーキをかける要因のひとつは、思いついたアイデアにとらわれ、専念してしまう事である。そして他の誰かに自分のアイデアを納得させるために自我を注いでしまう。私たちは、たとえその考えが間違っている可能性が大いにあるとしても、他者を自分の考え方で説得すれば成功だと考えてしまう。

 

仏教徒のように自分の考えから一歩離れ、広い心で他のアイデアを出来るだけ多く考えてみよう。自分の考えが素晴らしいと思っても柔軟性を保つのだ。すべての可能性を考慮するまで、そのアイデアを取り入れがちになるのを避けてみよう。

 

自分のアイデアを他の誰かから提案されたものとして扱ってみる。疑いを持つことだ。質問してみることだ。そのアイデアが完全に間違いだという仮定から始めてみよう。

 

体系的な方法を使う

3番目に、天才は体系的で秩序ある取り組み方で問題を解決する。彼らはまず文章にして問題を明確にする。それから自分に問いかけてみる。「どのようにしてこの問題が起こったのか?」「これは本当に問題なのか、又はチャンスになり得るのか?それとも更に重大な問題や別の問題で、解決しなければならない事を示唆しているのか?」

 

講義では、彼らは数学的に考えるように教える。学校を卒業したら専門分野に入らない限り、代数や幾何学を2度と使わないとしても、これらを使うことによって、解決法を見つけるために問題の始めから終わりまで数学的に取り組む事を教えるのである。そうすることで、あなたは論理的で体系的な方法を学び、他の分野でも活用できる能力を身に着ける。天才たちは、体系的に段階を踏み問題に取り組む。

 

行動がすべてということを覚えておこう。“あなた”は“あなたが行動する事”で作られる。天才の習性を身につければ、すぐに天才レベルで実績を上げ始めるだろう。

 

アクション

1.    あなたが現在取り組んでいる大きな問題を1枚の紙に詳細に書き留める。詳細を書いていくうちに答えが現れてくることもあるだろう。

 

2.    あなたが格闘している問題から距離をおき、その問題と他の仕事のラフな関係を観察する。1枚の紙の中心に円を描きそのなかに問題の定義を書く。問題に関わる人たちの名前と要因の円を紙の端に書き、中心の円とそれぞれ線でつなぐ。


KEIKO MIZUNO 敬子水野

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