2020年8月27日木曜日

#MEDICALDETOX 創造的思考力 第4章 創造力を刺激する問い

 


創造的な発想は的確な質問により刺激され行動へと促される。より良い質問をより多くすれば、あなたの思考力はより正確かつ創造的になる。的確な質問は、真に知的な人間の証である。自分に対して的確な質問をする事を習得すれば、他人に対しても的を射た質問ができる。さあ次はより重要な質問である。

 

何を試みようとしているのか?

これは仕事や人生において最も重要な質問である。何を成し遂げようとしているのか問われた時、多くの人が正確にわかっていないことに驚かされる。

 

ベンジャミン・トレゴーは、「時間の最悪な使い方は全く必要でない事をとても良く成し遂げることである」と著書の中で述べている。

 

ジョージ・サンタヤーナはこう述べている。「目的が忘れられたとき、狂信は人間の努力を倍にする」と。

 

多くの人は残業や週末など熱心に働いている。しかし、取り組んでいる事が特に重要でもなく、又は全体の目標や目的に直結してない事がある。

 

熱心に働けば働くほど、物事があまりに早く動いていると感じる、結果がますます出ないと感じる場合は、おそらく“タイムアウト”なのだろう。中断するべきだ。ドアを閉め、電気機器のスイッチを消して自分に問いかけてみよう。「実際私たちは何をしようとしているのだろうか」と。

 

エコノミスト誌は、10年以上22,000社を対象に、150人の研究者を使った20年にわたる調査結果を報告している。企業及び国における経営能力のレベルとその根拠を調べるのが目的である。研究者は全体の経営能力をはかるための3つの要素を定めた。1)明確な目標を設定する 2)パフォーマンス評価の基準を定める 3)優れたパフォーマンスに対する報酬である。

 

それぞれの例で、会社、各部署、各社員にとって明確な目的を設定する能力は、優れたパフォーマンスと結果を導く効果的なスタートラインである。あなたはこれから何をしようとしているのか?

 

いかに実行しようとしているか?

人生や仕事の目的を達成するうえで、問題、障害、抵抗、又他の試練にぶつかった時は、もう一度中断してみよう。紙の上で考えてみよう。あなたが現在立っている所から望む所へたどり着くために実行しているプロセスを良く考えてみよう。

 

もしかして道を誤っていないか。あなたが達成しようとしている目的はもはや役に立たない、時代遅れで、全く違った行動をする必要があるのではないか。

フォーチュン誌のライター、ジェフリー・コルビンがビジネスモデルの革新について記事を書いている。彼は、ほとんどの企業が古いビジネスモデルに従って運営していると述べている。さらに悪い事に、あなたの仕事がIT関連や無形物の営業だとしたら、そのビジネスモデルが間違っている確率はおそらく90パーセントである。

 

アップル社が2006年にiPhoneを発表した時、ノキア社やブラックベリー社は“すぐにあきられる一時的流行のおもちゃ”と片づけた。この2社は彼らの市場独占はゆるがないと思い込んでいた。

 

ブラックベリー社のある上層部員はiPhoneに関して、“誰も欲しがらない”と尊大に評した。今日、アップル社は120種類のアプリを提供している。それらのアプリは、iPhoneユーザーが仕事や私生活で望むほとんどの機能を備えており、誰も予想しなかったものである。2013年までに、ブラックベリー社とノキア社のマーケットシェアは90パーセント減少した。2社の大部分は企業として終わっており、マーケットのリーダーとして自分たちに問いかける事ができなかった例としてビジネス書の歴史に追いやられている。「私たちはどのように努力していくか。携帯電話市場の独占を維持するためにどう努力していくか」。

 

ノキア社やブラックベリー社のように、時代遅れのビジネスモデルの根本的な転換や変化に対してあなたが目をそむけそうな事はないだろうか?

 

あなたが望む結果と成果とは?

あなたの特定の問題や目標に対する理想的な結果や解決とは何だろう。

 

魔法のつえを持っていると想像してみよう。魔法のつえを振って、現在の仕事をあらゆる点において理想的なものするのだ。もしあなたの仕事が、製品、サービス、関係者、利益、結果のすべてにおいて理想的になるとしたら、現在と何が違うのだろう。

 

ゴードン・ムーアとアンドリュー・グローブは、インテル社をマイクロチップ製造におけるリーダーとして数百万ドルの企業に築き上げた。しかし、台湾、日本、韓国は、インテルと同等又はより性能の良いマイクロチップをはるかに低い価格で作り始め、アメリカのマーケットになだれ込んできた。そしてインテルの製品を追い込み始めた。

 

ある時ムーアとグローブはグローブのオフィスで、自分たちに問いかけた。「インテルの取締役会が私たちを解任し、新しい経営陣を採用するとしたら、何か私たちとは違う事をするだろうか?」

 

彼らはすぐに、商品化されたチップ製造業から手を引き、新世代のパーソナルコンピュータ用のマイクロプロセッサー製造に、インテルの資産や資金を注ぎ込むことで意見が一致した。それが彼らの実行したことである。彼らはインテル社を最大かつ最も利益をあげる企業のひとつに転換させるために始動した。彼らには自分たちに問いかける勇気と将来の見通しがあった。「私たちは何をしようとしているのか。どうのようにして。どのような結果と成果を真に望んでいるのか。

 

 

目標や望むべき結果を達成するための方法は他にあるだろうか?

より良い方法はあるだろうか。もし今の方法を選んでないとしたら、他にもっと良い、迅速で、費用が抑えられる、より簡単な方法が他にあるだろうか。

 

より優れた方法は常にある事を覚えておこう。目標を達成するためのより効率的な方法は常にある。あなたの特別な能力を生かす優れた方法は常にある。

 

高価な金額を払って経営コンサルタントを雇い、自分の現在の働きぶりと戦略を評価してもらう事を想像してみよう。コンサルタントはあなたに難しい質問を始めるだろう。

 

そのコンサルタントは、あなたが何を何故その方法で実行しているのか尋ねるだろう。目標達成のために他の方法を考えてみたことがあるかどうか。会社また、サポートをしてくれる各部署のための目標と目的を的確に述べることを要求するだろう。

 

自分自身のコンサルタントになることだ。自分自身がコンサルタントとして雇われ、冷静に、優れた明確さで会社の運営を見極める事を想像してみよう。自分自身に“厳しい質問”をしてみることである。

 

アクション

1.    仕事であなたが実行しようとしている事を、12文字から25文字で明確に説明する。

 

2.    その中で、いかにして成し遂げようとしているか目標達成のためのアクションプランを説明する。

KEIKO MIZUNO 敬子水野 

 

 

 

 

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