自分が創造的だとは思わないと言う人たちがいる。私は、彼らにも今まで使った事のないほどの高い創造力が生来備わっていると断言する。彼らの仕事が生来の創造力を刺激し解き放つのである。
次の例を考えてみよう。あなたはカップにコーヒーと砂糖を入れる。それからコーヒーを一口飲むが、甘さを感じない。何故か?答えは明らかである。カップの中の砂糖をかき混ぜるのを忘れたのだ。
あなたの創造力についても全く同じ事が言える。コーヒーカップの底に沈んでいる砂糖のようなものなのだ。カップ全体に溶け込みいきわたるようにかき混ぜる必要があるのだ。
3つの要因
コーヒーの中の砂糖をかき混ぜる様に、あなたの創造力は三つの要因によって自然と刺激される。その3つをすべてあなたがコントロールするのである。
目標の熱望
自分が望む物を明確にし、目標達成についてより前向きに楽しむほど、より創造的になる事ができ、さらに良い発想が生まれる。何かをより強く望めば望むほど、それを達成する創造的な方法を見いだせる可能性が高いのである。「創造的でない人間はいない、熱烈に望む目標を持たない人間がいるだけだ。」と言われる所以である。
達成できたとき、あなたの人生に素晴らしくポジティブな影響をもたらす目標を決めてみよう。子供でもわかるように、その目標を紙に書き留めてみよう。自分の望みを決定するこの作業が、目標達成のために実行する発想をすぐにでも引き出すのである。
差し迫った問題
これらはすべて、優れた創造力を導く素晴らしい刺激となる。達成しなければならない重要な事を妨げる問題や障害がある場合、あなたはそれらを乗り越えるために驚くほど創造的になれるのだ。
明確さは創造的思考にとって必要不可欠である。まず、目標や目的を決めることである。自分の人生において真に望むものは何なのか?自分自身に問うてみるのだ。「私は、なぜいまだにその目標や目的を達成する場所にいないのだろうか?どうしてまだ目標を達成できてないのだろうか?」
「目標を達成できてない原因のなかで、最大で最重要な原因は何か?」
あなたを目標達成から遠ざけている最も大きな障害や困難をひとたび特定できれば、その解決のための発想が問題次々と生まれてくるだろう。
的確な問い
自分自身の状況について考えるために、自分自身や他人に問いかける能力は、創造力にとって重要な刺激になる。ジム・コリンズは、著書「さらにその先へ」(Good to Great)の中で、偉大な企業の特徴として、幹部が進んで現状について熟考し、自分自身に“厳しい問いかけ”をしていると述べている。
ピーター・ドラッカーの有名な言葉がある。「私の職業はコンサルタント(consultant)ではなく、他者をけなす事(insultant)である。私は決して答えを示さない。人々が自分自身で答えを見つけるために考えるべき質問をするにすぎない」。
本著を通して、あなたは自分自身の創造力を解き放つために自問自答し、物事の核心を見抜けるように、数々の課題を学ぶだろう。より正確に課題に集中すれば、創造的な反射神経が素早く働き、実践的な答えを生み出せる。
仮定の分析
創造力を引き出すもっとも強力な方法のひとつは、自分の仮定を常に検証する事である。自分が考えた目標、問題、疑問があなたの人生や現状にとって現実的なものであることを確実にしよう。
自分自身に絶えず問いかけてみよう。「私の仮定は何か?」と。人生、仕事、顧客、お金、市場、そして人々に関する仮定の多くは誤りであるか、又は、部分的に誤りである事を覚えておいてください。
あなたの明白な仮定は何ですか?気づいてない、又は、無意識の仮定は何ですか?何よりも、もし最も大切にしている仮定が誤りだとしたらどうでしょうか?
どの失敗も原因は誤った仮定です。問題や抵抗、困難に突き当たった時は、自分自身に問いかけてください。「私の仮定は何なのか。もし仮定が間違っていたら」と。
アクション
1.
達成する事が出来た時にあなたのキャリアや仕事に最もポジティブな影響をもたらす目標は何か?
2.
仕事や私生活で思い描いているが、もし真実でないと分かった時に、全く違った事をしなければならない重要な仮定は何か?
KEIKO MIZUNO 敬子水野
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